騙されて妻がAVに出演
妻の性格は一言で言えば、おっとり型
いつも優しく微笑んでいる事から“モナリザ”というあだ名を子供達から付けられている。
趣味はガーデニングとフラワーアレンジメント
特技は、ピアノと書道、そして昔取った杵づかで意外にもママさんバレーのレギュラー選手である。
これが私、八代一明(39)の妻、美香のプロフィールです。
夫婦仲は普通でしたが、最近、妻が私の求めを拒むようになって来たのです。
疲れているから…と布団を被って申し訳なさそうにやんわりと拒まれては私も怒る訳にもいかず、何度か肩透かしの目に遭っていたのでした。
浮気などしている素振りもないし、オナニーで満足している訳でもないだろうが、いずれにしても私にすれば不満だった。
そんなある日東京にいる友人から一通の手紙が届いた。
その友人は地元にいた頃は無二の親友だった男だから久しぶりの連絡に喜び勇んで封を開けた。
その手紙には信じられない内容が書かれていた。
『ご無沙汰しております。
実は私今アダルトビデオを製作しているビーナスという会社の取締役を引き受ける事に致しました。
業界の事は不案内ですが引き受けたからには誠心誠意努力していく所存であります。
こちらへいらした折には是非撮影風景など見学されてみてください。』
そんな内容だった。
丁寧な書き出しだったが、内容には驚かされた。
酒井の奴、昔から好奇心は旺盛だったからな…。
私は苦笑いした。
だが『撮影現場の見学』という文句が気になった。
アダルトビデオの撮影現場を見学出来る機会なんて滅多にある事じゃない。
是非一度、見てみたいものだと真剣に考える私だった。
私はさっそく手紙をくれた友人に連絡を取った。
電話で話したのだが、久しぶりだったせいもあって1時間も話をしてしまった。
最後に撮影現場の見学の話をしようと思っていたら、以心伝心、酒井の方から切り出して来たのだった。
「手紙にも書いたが、こっちへ来る機会があったら、一度撮影現場を見学してみないか…?」
「ああ、そうだな。正直、大いに興味があるよ。」
私は正直に答えた。
後は話はとんとん拍子に進んだ。
東京にいる友人から、新規に店をオープンさせたから夫婦で是非来て欲しいと宿泊券付で招待を受けた…。
そんな口実で来週妻を連れだっての上京が決まった。
最初は私一人で上京する予定だったが酒井が奥さんにも会いたいから一緒に連れて来いと強く主張したのだ。
私がアダルトビデオの見学に行く時は妻に買い物でもさせておけばいい…そう考えていた。
翌週になり、私は妻を連れだって上京した
「二人で出かけるなんて久しぶりね。」
新幹線の中で妻が言った。
「そうだな。でも子供が出来れば夫婦水入らずなんて不可能だからな…。」
私は笑いながら答えた。
心なしか楽しげな妻の横顔を見ると、夫婦水入らずの旅行も悪くないなと思う私だった。
妻の美香はしっとりと落ち着いた感じの美女だった36になる今もスタイルの良さは健在だっし、長い栗毛色の髪もサラサラで艶っぽかった。
街を歩いていると、時折、後ろから若い男に声をかけられる事があるらしいから少なくとも今も後ろ姿美人には違いないようだった。
そんな妻を横目で見ながら今夜の事を想像して一人興奮していた私だった。
昼前に東京駅に着いた私達は駅の構内で軽い食事を済ませてから、酒井との待ち合わせ場所に向かった。
酒井は私達の結婚式に出席してくれてはいるが、妻と会うのはそれ以来だから果たして顔を合わせてもわかるかどうか…?
約束の時間になっても酒井は現れなかった。
どうしたのかと携帯を手にした途端…
「八代さんですか…?」
と背後から声をかけられたのだった。
振り向くと日焼けして顔が真っ黒な逞しい若者が立っていた。
「私、ヴィーナスの沢木と申します。八代さんをお迎えにあがるようにと酒井から頼まれたものです。」
顔の黒さと対照的な白い歯を見せながら、その青年が爽やかに挨拶して来た。
「ああ…そうですか。それはご苦労様です。」
てっきり酒井が迎えに来るものとばかり思っていたから少々面食らったが、私も丁寧に挨拶を返した。
その若者は妻が持っていたトランクを軽々と持ち、私達を先導してくれた。
「綺麗な奥様ですね。」
途中、沢木と名乗ったその若者が私に耳打ちした。
「いやいや…そんな事ありませんよ。」
私は内心嬉しく思いながら笑って否定した。
どこへ連れて行かれるのだろうか…?
まさか撮影現場に直行などしないだろうな…?
後ろから付いて来る妻の存在を気にしながら私はドキドキしていた。
10分程歩くと沢木はあるビルの入口を入って行った。
7階建てのこぢんまりしたオフィスビルだった。
狭いエレベーターに乗り、最上階で降りると沢木が右奥のドアをノックした。
「はい、どうぞ。」
中から聞き覚えのある声で返事が返って来た。
沢木がドアを開けて私達を案内する。正面に大き机があり、そこに酒井が座っていた。
「やあ、久しぶりよく来たな。」
私と酒井は固い握手を交わし、再会を喜び合った。
「奥さん、お久しぶりですね。」
私の背後に立っていた妻に気づいて、酒井が丁寧に頭を下げた。
妻も懐かしそうに微笑みながら深々と頭を下げる。
酒井に進められるままに横にある応接用のソファに腰を下ろした。
「それにしても奥さんは結婚した頃と少しも変わりませんね。」
早々に酒井が私の隣に座る妻に社交辞令を言った。
「では、そろそろ八代ご夫妻に私の仕事場をご覧いただく事にしましょうか?」
しばらく昔話に花を咲かせた後、不意に酒井が話題を変えた。
「え…?」
驚いた私は酒井に目で合図した。
(違うよ!見学は俺一人でするんだよ。)
必死にアイコンタクトを試みたが、そんな私の慌てぶりを知ってか知らずか、酒井がさっさと腰を上げた。
するとそれを待っていたかのようにドアが開き、さっきの沢木という若者が現れた。
「八代ご夫妻を現場にお連れして…」
酒井が言うと沢木がサッと立ち回って私達をドアの方へ導いた。
(まったく酒井の奴は…一体何を考えているんだ…?
AVの撮影現場なんか見せたら美香は卒倒しちまうぞ)
執拗な私のアイコンタクトにも無視を続けている酒井に内心で舌打ちしながら自棄になった私は沢木の後に付いて部屋を出たのだった。
エレベーターに乗り、今度は5階で降りた。
どう見ても、見た目は普通のオフィスビルだ。
一番奥の部屋に案内された私達はまず入口の所で立ち止まってしまった。
中は二十畳程もある広い部屋だったが、不自然だったのは部屋の隅にドンとキングサイズのダブルベッドが置かれているだけで、それ以外は余計な家具や調度品など何もない点だった。
「さあ、どうぞ。もうすぐ始まりますから…」
ベッドと反対側の壁の前に沢木が私と妻が座る椅子を二つ用意してくれた。
「あなた…何が始まるのかしら?」
沢木が部屋を出て行くと、妻が小声で聞いて来た。
私は答えようもなく、首を振るしかなかった。
それから間もなくドアが開いてドカドカと何人かの男女が部屋に入って来た。
「紹介しておくからな…。こちらは酒井さんのお知り合いの八代ご夫妻。今日は見学に見えたんだ…」
さっきの沢木が他の男女に私達を紹介してくれた。
すると皆が一斉に私達に頭を下げて挨拶した。
見た所、沢木という若者は他のメンバーに影響力のあるリーダー的な存在らしかった。
私と妻は戸惑いながらも椅子から立ち上がって挨拶を返した。
ライトが焚かれ、カメラが用意されて撮影の準備が整った。
セーラー服姿の女優がベッドの端に腰掛けて、監督のスタートの合図を待っている。
「ねえ、映画の撮影みたいね…」
妻が私に囁いて来た。
何も知らない妻は、初めて見る映画の撮影現場に胸をときめかせているようだった。
その弾んだ顔が次第に青ざめていく過程を想像すると後ろめたさに胸が痛んだ。
撮影が始まっていた。
ベッドの端に腰掛けたセーラー服姿の女優と隣に腰掛けた男優が何やらお喋りをしている。
それをライトの係とカメラマンが囲んで撮影しているのだ。
沢木は壁際で腕組みをしながらじっと見守っている。
茶髪で細身の若い男優が女優の髪をいじり始めた。
最初の内はキャッ、キャッとはしゃいでいた女優の口数が減って来ている。
その内に男優の手が女優の胸を揉み始めた。
チラと妻を横目で見ると予想通り、驚いているようだった。
「あっ…感じちゃう…」
女優が甘い声を上げた。
男優が女の耳を噛みながセーラー服を脱がせ始めた。
妻が呆気に取られたように口を開けている。
妻はまだ映画のラブシーンだと思っているだろうか?
妻には見せたくなかった。
事の次第が明らかになった時、妻はきっと私や酒井に呆れたように軽蔑の眼差しを向けるに違いなかった。
「あん…ダメ…」
見るとベッドの上で二人が絡み合っていた。
私一人なら、そんな場面に集中出来ただろうが、妻が隣にいては気が気じゃなかった。
撮影は進んでいき、ベッドでは男優が女優に指マンをくれていた。
「ああっ…イッちゃう!」
女優がけたたましい悲鳴を上げたその時、隣の妻が驚いたように体をビクッとさせた。
妻が怒り出して、いつ帰ると言い出さないか心配だったが、今の所、その気配はなかった。
それによく見ると妻は顔を背けるでもなく、珍しいものを見るかのように真剣な眼差しを向けていたのだ。
怖いもの見たさからか…?
それともびっくりして腰が抜けてしまったのか…?
いずれにしても、この妻の反応は予想外だった。
ベッド上では何度かイカされた女優がお返しとばかりに男優に粘っこいフェラを返していた。
隣の妻が唾を飲み込んだ音が聞こえた。
(もしかして…?)
私はそんな妻の反応にある思いを抱き始めていた。
「ああ…大きい…ああ…」
男優に貫かれた女優が派手な声を上げていた。
何時しか、妻はその身を乗り出すようにしてベッドの上で繰り広げられている行為に熱い眼差しを注いでいたのだった。
撮影が無事終了した。
男優も女優も汗びっしょりだった。
スタッフが互いに「ご苦労さん…!」と声を掛け合っている。
ふと見ると、ようやく緊張から解放されたように妻がホッと溜息を吐いていた。
「奥さん、ご覧になっていかがでしたか?」
沢木が妻の所にやって来て感想を求めた。
「びっくりしました…。まさか、こんな内容だなんて知らなかったから…」
妻はバックから取り出したハンカチで額の汗を拭きながら答えていた。
その頬がうっすらと赤みを帯びているのがわかった。
「せっかくいらしたんですから、せめて女優の気分を味わってみませんか?」
沢木がベッドの方を指しながら言った。
「いいえ、とんでもない。結構です…」
妻が引き攣った笑いを見せて丁重に断っている。
「そうおっしゃらずに…。こんな機会は滅多にありませんよ。形だけですから。」
沢木が執拗に誘っている。
「気分だけでも味わってみたら…?」
私は軽く笑いながら沢木の肩を持った。
そんな私の発言に妻は少し驚いた様子だったが、ここで拒み続けるのも大人げないかと思い直したらしく、やがて妻がゆっくりと腰を上げた。
沢木に手を引かれてベッドの方へ導かれながら、妻が私の方を振り返って苦笑していた。
その時の私は何故か不思議な興奮に襲われていた。
妻がさっきの女優と同じくベッドの端に腰を下ろす。
沢木がその隣に座った。
ライトの係とカメラマンが何時の間にかスタンバイしていた。
スタッフが揃い、いつでも撮影を始められる体制が整った…。
眩しいライトを浴びて妻は戸惑っているようだったが端から見ているといかにも本物の女優らしく見えた。
妻の隣に座った沢木が妻に断る事なくいきなり肩を抱いた。
一瞬、驚いた顔を見せた妻だったが、これも趣向の一つなのかと理解したようだった。
「うーん、いい匂いだ。」
沢木が妻の髪に顔を寄せてクンクンとその匂いを嗅いでいる。
擽ったさを覚えているかのように妻が首を竦めた。
カメラがそんな二人を撮影し始めた。
「今日は“綺麗な奥さん”シリーズの3人目の奥様に来ていただきました。」
沢木がライトの眩しさにも怯む事なく慣れた感じで爽やかな笑顔でカメラに話し掛けた。
何時の間にかカメラが回っていると知って妻は驚いたようだった。
(綺麗な奥様シリーズか…即興でよく考えたもんだ。)
私は苦笑いした。
「今日の綺麗な奥様は仮名でM子さん。SMのMの方のM子さんですね。お歳は確か26歳…」
流暢な喋りで一方的に妻を紹介し、年齢を言った後に一瞬の間を開けてから確認するかのようにその顔を覗き込む…
さすが、役者だった。
沢木もあの若さでもうベテランの域なのだろう…
歳を10歳も若く紹介された妻は恥ずかしそうに両手で顔を隠しながらしきりに顔を振っていた。
アダルトビデオの男優とはいえ、カメラ慣れしているという点では沢木も立派なプロだった。
カメラを向けられただけで身構えてしまう我々一般人とは訳が違うのだ。
初体験の年齢は何歳だとか浮気の経験はあるかとか、先程から妻は沢木に矢継ぎ早の質問を浴びせられていた…。
大光量のライトを浴びせられ、困惑する様をカメラで撮られている妻が何だか不憫に思えて来た。
私は妻を安心させる為にも近くにいてあげるつもりで席を立った。
妻から見える位置に立ち、壁に寄り掛かるようにして今度はすぐ間近で見学する事にした。
妻がそんな私に気付き、少し安心したような素振りを見せた。
沢木に次々に際どい質問を浴びせられた妻だったが、私には初体験の年齢も浮気の有無も当事者である妻に代わって全て答えられる自信があった。
何せ、妻の初体験の相手は私だったし、妻が浮気など出来る女ではない事も充分わかっていたから…。
「旦那さんとは週に何回位セックスしてますか?」
沢木が核心を付く質問を浴びせた。
「それはプライベートな事ですから…。」
妻が私の方を見て困ったように笑いながら答えた。
「わかりました…。今の質問は旦那さんを前にしては答えにくいと言う事のようですのでパスと致します。では次の質問に移りますがズバリ奥様の性感帯はどこですか?」
相変わらず妻の肩を抱いたままの沢木がその顔を覗き込むようにして質問した。
妻が困ったような表情をしながら苦笑いをした。
「おや…?お答えがないようですから旦那さんの前ではありますが、私が直接奥様の性感帯を探らせていただくと言う事で…!」
カメラに向かってそう言った沢木は妻の方に向き直ると長い髪を軽く払い除けて現れた耳にキスをした。
「ひゃっ…」
途端に妻の口から悲鳴とも付かぬ声が上がった…ッ?
夫である私の眼前でいきなり始められた妻への不埒な行為…私言葉を失っていた。
逃げようとする妻の肩をがっちりと抱き抱えながら、沢木は尚も妻の耳にキスを続けている。
「あっ…嫌っ…」
妻は本気で嫌がっていた。
「おい…」
私は堪らず一歩踏み出したが、ライトの係の男が前に立ち塞がったのだった。
「ああ…嫌っ…やめて…」
怯える妻の声が聞こえたが、男が前に立ち塞がっている為にその姿が見えなかった。
「ちょっと…本人が嫌がっているじゃないか…?」
私は邪魔をする男に抗議した。
すると、その男は大丈夫ですよ…とばかりにニコリと微笑んだのだった。
私は困惑した。気分を味わうだけの約束の筈なのに…これではまるで本番と同じではないか?
「あっ、ちょ…ちょっと…もう、やめて下さい…!」
妻が控えめながら怒った口調で沢木に抗議している
「大丈夫ですよ。心配いりません…。」
一旦、妻から離れた沢木が余裕の笑みを見せながら言った。
「だって…」
妻は気分を害したようにそう言うと、自分の肩から沢木の手を外したのだった。
その穏やかで優しい人柄から、モナリザというあだ名まで付けられている妻がこんなに怒る事など滅多にない事だった。
だが、沢木は怯むどころか何時の間にか手にしていた電気マッサージ器を妻に見せていた。
「これが何だかわかりますか?」
自分が手に持つ電気マッサージ器を妻に見せながら沢木がニヤリとした。
妻はマッサージ器と沢木の顔に交互に目を向けながら戸惑っている様子だった。
「勿論、おわかりですよね…?そう、これはマッサージ器です。こうやって肩凝りがひどい時に使うものですよね。でも、使い方はそれだけじゃないんです…」
スイッチを入れ、ブーンと振動し始めたマッサージ器を自分の肩に当てながら沢木が何やら講釈を始めた。
さっきまで怒りに顔を赤らめていた妻も意外な展開に首を捻っていた。
「実はですね…こんな使い方もあるんですよ!」
そう言って自分の肩から外したマッサージ器を沢木はいきなり妻のスカートの中に突き入れたのだった。
「あっ…?」
その時の妻の慌てぶりと言ったらなかった。
飛び上がらんばかりに驚いて、慌ててスカートの上からマッサージ器を押さえ付けようとしたのだが、慌てていたせいでうまくいかないのだった。
その隙に沢木が左手で妻の腰を抱いて逃げようとする妻の動きを封じる。
両膝を閉じてマッサージ器の侵入を拒む妻だったが、不気味な振動音を響かせるマッサージ器の先端は既に一番奥まで侵入していた。
「嫌っ、嫌っ…」
妻は完全に取り乱しながら引き攣った悲鳴を上げていた。
「美香…」
私は思わず妻の名を叫んでいた。
マッサージ器の先端が妻の下腹部に押し付けられて、振動音が更にくぐもった音に変化していた。
妻がようやくマッサージ器本体を捕まえたのとその先端が妻の下腹部の更に下部に潜り込んでいったのとがほぼ同時だった。
「ああっ…?!」
妻の口から甲高い悲鳴が上がった。
私はハッとして妻を見た。
「ああっ、嫌っ、嫌っ…」
妻が苦痛を覚えたかのように辛そうに顔を歪めた。
そんな妻の腰を左手で抱え、左肩と頭で上体を押さえ込みながら、沢木は右手に持つマッサージ器で妻を責めている。
「ああっ、ああっ…」
妻の口から立て続けに上がる悲鳴は明らかに恐怖に怯えたものだった。
だが…それから間もなく、その悲鳴が明らかに別な種類の声音に変わっていく様を私は目の当たりにする事になった。
「ああっ…駄目…!あっ、あっ…や…めて…」
不気味なマッサージ器の振動に顔を引き攣らせて怯えていた妻が、次第に何かに戸惑うような声音を上げ始めている。
(美香…?)
どこの家庭にもあるマッサージ器が女を責める武器になり得る事を知って驚かされたが、それよりも今は妻の戸惑う表情と反応に私は心を乱されていた。
「ああっ…!あな…た…」
妻が苦しげな表情を見せて私に助けを求めて来た。
「美香…!」
これにはさすがに私も堪らなくなり、妻を助ける為に割って入ろうとした。
「ああっ…!駄目…イ…ッ…ちゃう…」
その時だった…妻の口から耳を疑う言葉が発せられたのだった。
(……?)
思わず私は足を止めた。
まさか…?あんなマッサージ器で責められて…イク…のか?
私とのセックスの時でさえ一回イケるかどうかの妻があんなマッサージ器であっさりイッてしまうのか…?
信じられなかった…
「ああっ…駄目、駄目…!嫌っ…イッちゃう…!」
切羽詰まった表情を見せた妻が、藁にも縋る思いで沢木にしがみつきながら叫ぶように言った。
「遠慮はいりませんよ…。イッちゃって下さい!」
沢木が妻を叱咤するように声をかけた。
「ああああっ…!!!」
次の瞬間、妻は整った顔を極端なまでに歪めて、けたたましい悲鳴を上げたのだった。
妻はイッてしまったのだ。
妻が、沢木の巨大な男根を口一杯に頬張っていた。
マッサージ器でイカされた妻は、その後クンニと指で1度づつイカされたのだった。
力尽きたようにベッドに横たわる妻から沢木が衣服を脱がせていったのだが、その時には妻に抵抗の意志も気力もなかったのだ。
私のモノより、長さも太さも明らかに一回りは巨大な沢木の男根をくわえている妻を私は呆然と見詰めていた。
お嬢様育ちで世間知らずだった妻…
有名な一流大学を卒業し、一時は税理士を目指した程の才女だった妻が…男優のテクニックに負け、理性も知性もかなぐり捨てたように男根を貪っているのだ。
とても信じられない光景だった。
「奥さん、上手ですね…。そろそろイキそうですよ。」
沢木が感極まった声で言った。
そして…沢木が呻きながら己の精をそのまま妻の口内に吐き出したのだった。
さすがに妻は沢木の精液を飲み込む事はしなかった。
口内に貯まっている大量の精液を自分の手の平に吐き出したのだった。
そんな妻の行為も先程から最大限に膨張し切っている私の興奮と股間とを同時に煽り立てた。
だが、ここまでだ…沢木も射精して終わった。
妻が何度もイカされて激しい嫉妬を抱いたが、それもこれで終わりなのだ。
危なかったが、とりあえず妻の貞操は守られた…地獄で仏だった…それでも、私が受けたショックは到底言葉では言い表せない程大いものだった。
疲れた…!怒りと屈辱、悔しさと哀しみ、嫉妬と…興奮…それらの思いが私の体に渦巻いていた。
「あ…?」
疲れ果てて、その場に座り込んでいた私の耳に不意に狼狽した妻の声が聞こえて来たのだった。
何事かと顔を上げると、ちょうど沢木が妻をベッドに押し倒した所だった…ッ?
私は慌てていた…!
(何をするつもりだ…?)
既に一度放出している身で沢木は今更何を…?
訳がわからずに頭を混乱させていた私は沢木の股間の巨大化した男根を目にして愕然とした。
確かに、つい今しがた妻の口内に射精した筈なのに…沢木のそれは何事もなかったかのようにその巨大さと硬度を取り戻していた
(そんな…?!)
私は絶句した。
まだ撮影は終わっていなかったのだ。
私の一人合点だったのだ。
結局、沢木は最後まで続けるつもりなのだ…
嫌だ…!
もうやめて欲しかった。
妻は私だけのものだ…!
これ以上、妻を辱める事は許せなかった…!
疲れ切った体に鞭打って、私は何とか立ち上がった。
だが、運命は皮肉だった。
私が妻をどれだけ愛していたか…?
妻が私にとってどれだけ大切な存在だったか…?
今になって思い知らされた私だったが瞬間、妻は私の目の前で沢木に貫かれたのだった。
「ああっ…!」
巨大な男根で一気に最奥まで貫かれた妻が恐怖に満ちた悲鳴を上げた。
そんな妻の口を塞ぐように沢木が唇を重ねていった。
そしていきなり激しく突き上げ始める。
「ううっ…んむっ…ん…」
妻が苦しげに呻く。
長い髪がベッドの上で乱れていた。
「ああっ…ああっ…」
妻の口から悲鳴とも呻きとも付かぬ声が上がり続けていた。
沢木の巨大な男根でリズミカルに突き上げられて、妻の官能は激しく燃え上がっていたに違いない。
「ああっ、嫌っ…ああっ、駄目…イッちゃう…!」
妻がシーツを激しく掻きむしりながら引き攣った悲鳴を上げる。
(美香…!)
目の前で愛する妻が犯され、揚げ句の果てにイカされてしまう屈辱と悲哀が私の全身から気力と体力を奪っていった。
だが、不思議な事に胸と股間だけは痛い程切なく疼いていた。
愛する妻が他の男に抱かれるのを見ながら性的興奮を覚えてしまうなど…あっていいものだろうか?
罪悪感と自己嫌悪に陥った私だったが、その時、妻が感極まった悲鳴を上げて絶頂に登り詰めたのだった。
そして妻の絶頂に合わせるようにして私は射精してしまっていた。
それから私にとっての地獄の時間が続いた。
妻は四つん這いの姿勢でバックから貫かれ、また仰向けに寝た沢木に跨がりながら騎乗位で腰を振った。
妻が何度絶頂に登り詰めたのか私は知らない…恐らく一桁ではない筈だった。
夫でありながら、最近では滅多に見れなくなった妻のイキ顔をこの短時間に何度も見せられた。
これが屈辱でなくて何であろうか…?
それにしても長かった。
沢木が妻を貫いてから、かれこれ30分は過ぎていた…。
「ああ…もう許して…」
自分が何度登り詰めても、少しも自失の兆候を示さない沢木に妻は恨めしげな表情を見せて哀願した。
若くは見えても、妻はもう四十代を目前にした立派な中年なのだ。
これだけ長い時間のセックスは相当キツイ筈だった。
「じゃあ、そろそろ終わりにしましょうか?このまま中に出していいかな…?」
沢木が意地悪そうに尋ねる。
「駄目、駄目…!」
妻が激しく顔を振って拒んだ。
「じゃ、まだ続けまよ。」
沢木が笑いながら言った。
「ああ…嫌っ…意地悪言わないで…」
妻が突然泣き出した
沢木に跨がり快楽を貪るがごとく淫らに腰を降り続けながら、妻は泣いていた。
最後に沢木は妻の顔に射精した。
私だけの…美人で評判の私の妻の顔が沢木の白濁した精液で汚されたのだ。
そして、ここまでの一部始終が一本のアダルトビデオとして撮影されていた…。
後になって聞いたのだが、“熟女シリーズ”は実際に存在した売れ筋のヒット商品だと言う。
酒井は最後まで姿を見せなかったが、代わりに沢木が私と妻に平謝りだった。
ビデオにはちゃんと顔にもモザイクをかけるという。
そして妻には出演料として破格の百万円が支払われたのだった。
だが、奴らがした行為は立派な犯罪だ。
訴える事も考えたが、金も受けとってしまったし、何よりこれ以上妻を辛い目に遭わせたくなかった。
それに…あれ以来、妻はセックスに興味を抱くようになったのだ。
私もあの時の事を思い出して激しく妻を求めるようになった。
結果オーライと言っていいのかわからないが、何とも切なかった妻のAV出演の思い出です。